2020年度第一回意見交換会(2020.9)
2020年9月22日
「未来型医療福祉給食サービス検討会」と題して,大阪市立大学杉本キャンパスで
病院関係者と約2時間にわたって意見交換を行いました.
ご出席いただいた皆様,ありがとうございました.
【背景】現在、日本は超高齢化、労働人口の減少という人口構造の大転換を迎えており、給食業務を担う労働者についても人材不足が深刻な問題となっている。病院の食事は治療の一環として位置づけられ、一般食と特別食に大きく分けられるが、特に特別食において病院ごとに個々の患者にできるだけ対応しようとする姿勢が食種を増やす要因ともなっている。さらに、食事形態を咀嚼・嚥下等の摂食能力、消化能力に合わせて調理・提供するため、調理生産ラインが増え、調理工程、作業工程が複雑化する。これらの状況から、病院や施設により食事基準(院内規約)が異なり、退院や転院後に提供される食事の質が異なる。また、生産の合理化、効率化を図る上であっても、提供する食事には計画通りの品質(設計品質)を担保することが求められる。
【目的】5大学病院地域住民が様々な施設や在宅において、継続した1次・2次予防の実践が可能(食のボーダレス化)な社会環境整備を目的とする。今回は、施設間で異なる院内規約のうち、一般食を中心に比較表を作成し、該当する栄養基準を共有することで、食のボーダレス化を進める。また、各施設の食事の品質を担保しながら調理作業の合理化、効率化を図る上で必要な病院給食の実態を把握し、現在の食事の品質課題について検討する。